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株式会社田中俊行建築空間設計事務所は、用途・規模・構造を問わず、あらゆる建築作品を設計する事務所です。

第11回渡航2010年9月8日(水)~13日(月)

第1日目

9時30分
竹芝桟橋着。

よりによって、約1カ月ぶりの雨。
夏から続く軽い頭痛が気になる。


9時40分
待合ロビーには大学生らしき集団が多い。
まだ大学生は夏休みかと約20年前を思い出す。


9時50分
乗船。

隣の客は20代らしい。
若者が1等船室とは贅沢だ。


10時
出航前から宴に誘われる。

出航と同時に、携帯電話を忘れた事に気付く。
最悪な忘れモノ、わざと忘れたのであればかなり挑戦的だ。

船内の公衆電話から会社へ連絡。
こうなったら宿の電話に頼るしかない。

今回の宿泊先はいつものハンプティダンプティ似のお母さん宿。
ちょっと甘えさせてもらえるかと妄想を描く。


18時
宴終了。

それにしても8時間飲み続ける
台風の影響もあって少し揺れ出した。


18時30分
先月から頭痛が続き、船に揺られていることもあり、痛みが増す。
横になることとするが、体調が悪い。


(体調不良のため、省略)


夜中に数度起きるが頭痛は遠慮なく攻撃してくる。


第2日目

4時
起床。

相変わらずの頭痛だが、少し楽になった。


5時
寝不足で体がダルイ。
ストレッチ。


6時
読書。


8時
到着20分遅れとアナウンス。
父島写真11-01

父島写真11-02


10時
到着10分遅れとアナウンス。
今回もカツオドリのお出迎え。
父島写真11-03

父島写真11-04


10時30分
隣の若者と会話をする。

彼も私が気になっていたようで、作家さんかと思った…と。

こんな頭していればそう思われて仕方ないか…。


11時
何故か気が合うと思うようになり、話を続けていると、大学の後輩であると知る。
大学のダイビングサークルOBで今回はその付添だという。


11時40分
到着してしまった。

話し込んでいたので何時ものように写真はとれなかった。
急いで身支度し、下船する。


11時50分
出迎えた仕事関係者と簡単なスケジュール打ち合わせをし、いつもの宿へ向かう。


12時
遅かったので心配そうに出迎えられたが、目が合えばいつも通りのスタンス。
部屋もトゥウィンの部屋。

前回の渡航時、ハンプティさんはいなくて、妹さんが対応してくれたが、その時内地に行きカーテンやシーツを大量に買ったそうで、部屋が模様替えされていた。

楽しそうに説明してくれる姿を見ていると、こちらまで豊かな気持ちになる。


12時30分
昼飯。

店に入ると知人ばかり。
頼んだことのない「つけ麺」を大盛りで注文。
食すと「冷やし中華」のタレをかけていないだけのもの。

800円…がっかりしながら店を出る。


13時10分
公衆電話から会社に電話。

島でテレホンカードは売っていないと聞き、10円玉を数十枚用意。


13時30分
役所で打ち合わせ。
父島写真11-05


14時30分
打ち合わせ終了。

現場へ14時に行くと伝えていたが、こんな時間。
早歩きで向う。


14時50分
向こう側から仕事仲間。
申し訳ないと頭を下げ、一人現場へ向かう。


16時
バタバタしながら仕事終了。

一人歩いて宿へ向かう。

途中、親分と遭遇。
鞄の中に入れていた雑誌を渡す。

親分に連れていってもらったガジュマルの写真が掲載されたと説明。
嬉しそうに受け取ってくれた。
父島写真11-06


16時20分
メールチェック後、会社に電話。

10円玉を20枚用意していたが、全てなくなり仕方なく100円玉を入れたら話が終わった。

貧乏性の私にとってこのようなケースをかなり不運に感じる。


17時
浜へ。

とりあえず、汗を流す為に海に入る。
台風の影響からか、海水が濁っていてつまらない。

こいつのせいかと目の前に停泊中の軍艦をニラム。
父島写真11-07


17時30分
宿に戻りメールの山に返信。


18時30分
いつもの店へ。

入ると仕事の関係者が座っており、女性店員が皆で私に「おかえりなさい」という。

いくらなんでもまずいだろうという顔をしても、店員は分かっていない。

座って飲みだしたら、島レモンをサービスされ、この酒飲めと言われ…竜宮城のようだ。


22時
気付くとこんな時間で、明日8時半から打ち合わせだから帰ろうという事になる。

帰ろうとすると、カウンターに知人が待ち構えており、「では一杯!」…と飲みだすと仲間が集まるもので、これまた時間は過ぎ、話は尽きず、笑いも尽きず。


24時
本当にまずいからと言って、店を出る。

島の人たちは楽しそうだ、うらやましい。


25時
山のような受信メールに返信して、床に就く。


第3日目

7時
起床。

窓の外に何時もの鳥がいて、ピーヒャラピーヒャラ私を起こす。

携帯を忘れたのに寝坊しないのはこの鳥のおかげ。


7時30分
いつものように身支度を整え仕事の準備。


8時
朝食の準備ができたと声がする。


8時30分
ここの朝食は本当に美味いと手を合わせて席を立つ。


9時
山の上の打ち合わせ場所へ出発。

水分補給をしながらと自動販売機に立ち寄る。
いつものように道草を楽しむ。


9時50分
打ち合わせ場所前のキツイ坂道。
ここを登るのには少々勇気が必要。

ヨタヨタ歩いていると、トカゲに笑われ、猫には白い目で見られる。


10時
到着するも、打ち合わせは午後からだと聞く。

頭の中が???だらけで仕方なく坂道を下ると、私に時間を告げた張本人が、車で涼しげに坂を登る。

すれ違い際、この間違いを離すと申し訳なさそうに頭を下げ、送っていくか…と言われるも断り歩く。


10時30分
宿に戻り、メールチェック。

水着に着替え、会社へ連絡しようと公衆電話へ急ぐ。


11時
10円玉の枚数が少ない事を言い訳に、早々と電話連絡をすませて浜へ…。

体力のないオッサンは少しの時間泳げば、たいてい息が切れ、あとは日陰で本を読む。


12時30分
昼飯を求めて暖簾をクグル。

注文して少し時間がかかるといわれたが、読書をする時間を得たと快諾。


13時40分
やっと食事が運ばれてきた。

こんなに時間がかかっても成り立つ店は父島ならではだ。


13時45分
急いで食べて夏目漱石を渡し、味を楽しむことなくあの坂を目指す。

食事代というよりは、クーラー代だったかもしれない。


13時55分
横っ腹を押さえながら、迷っている時間もなく坂を登る。

本日2度目のこの坂は、トカゲらに目をやる余裕も与えない。


14時
やっとの思いで到着。
父島写真11-08


16時
打ち合わせ終了。


16時30分
公衆電話から会社に連絡。

いつもなら歩きながらできた電話が、今回は固定された熱いガラスの箱の中。


17時
体を冷やす為に水着に着替える。

ハンプティさんから笑われるが、こちらも笑い返して宿を出る。


18時
再度会社へ連絡すると、島の施主から“大至急”との連絡があったらしい。

急いで向かう。
父島写真11-09


18時30分
こんなギリギリの打ち合わせは勘弁願いたい。
………と文句も言えず、海パンで施主と打ち合わせを終えた。
父島写真11-10


19時
あの店へ。

船で知り合った若い設計者とカウンターで待ち合わせ。
楽しく盛り上がり、カメ店長とも盛り上がり、あっという間に帰る時間。


23時
今日は早めに就寝。


第4日目

7時
起床。

何時も通り。


9時
浜で昨晩の若者らと待ち合わせ。
今日は完全オフ。
土産も買い終え、別の浜で泳ごうと山道を歩く。


9時30分
結果ヘトヘトで宮の浜到着。

兄島との間にある浜なので、魚が集まるプライベートビーチ。

若者は水中三点セットを借りていて、我々よりも楽しそうに泳ぐ、河童のようだ。
次回は私もこっそり借りよう…とニヤリ。
父島写真11-11


10時
もやしのような体をした大学生らしき子供が4人…騒ぎながら登場。

彼らの会話や行動のすべてが、「自分の20年前はこんなに幼かったか…」と想起させる。


11時
いてもたってもいられず、戻ることとする。


12時
タラタラ歩き、他の工事現場を見るも楽しませてくれる事項はなく、太陽の光を避ける麦わら帽子に感謝しながらアップダウン。

ペットボトルに入っていた最後の一滴を喉に通し、もう戻るまで水分補給ができないプレッシャーを感じる。


12時15分
無事、ラーメン屋へ到着。

外でも中でも良いと言われたが、無言で中に入る。


13時
食事を終え、午後は釣りをしようと竿を探す。

土産屋に置いてある竿はリースだとかわいい女性店員に言われ、こいつは釣りに詳しくないと察した私は店を出た。
釣りは素人なので、店の人にいろいろと教わりたいという策があり、この子には悪いけど、私の求めていた店員ではなかった。


13時20分
メインストリートの外れに、釣り具屋があったような気がして、そちらに向かう。
………何となくウキウキしている。


13時25分
イメージ通りの店があり、おそるおそるガラガラと扉を開ける。

思った通りの店構えで、裏の和室からお爺さんが出てきた。

女の子には言えなかったが、ここでは正直に釣りの事は分らず素人で、どこでどのようにしたら釣りを楽しめるか聞いた。


13時40分
言われた場所へ、夏目漱石×2人の代わりに手にした竿を持って移動。

半分釣れっこないと思っているが、それでも楽しめそうな気分。
父島写真11-12


13時45分
教えられたとおりに餌をセットして糸を垂らす。

一瞬にして餌はなくなる。

実はここは釣り堀以下で、餌を垂らす人間を魚たちが観測している。
餌付けをしているようなものだ。

釣り針についた餌は上手に抜き取られ、段々腹いっぱいになってきたか、食いつきも悪くなる。
父島写真11-13


15時
坊主のまま、素人ながらに考えた。
どのようにしたら魚が間違えて釣り針に引っ掛かるか…。

相手もこちらを見ている、こいつら何を考えて糸を垂らすか…。
父島写真11-14


15時30分
実は我々が糸を垂らすその横で、小学生がプール代わりに泳いでいる。
皆、足の届かない深い海で浮き輪も付けずに平気で泳ぐ。

ここの子供たちは力強い。
もやし学生とは育ちが違う。
そんなことを考えて、魚をだます作戦を考えた。
父島写真11-15

これが見事に成功して初ヒット。
騙し合いは続き、腰が痛くなるのも忘れ、気付くと計9匹。

後から来た釣り客は、から揚げにして食べられるというので、どこで調理するか迷いながら、仲間の宿で聞いてみる。
父島写真11-16


16時
宿の亭主はおそるおそる魚をみるも、「これは食べられない」と。


16時30分
死にそうな魚を海に放す。

あまり良い動きをしない。
父島写真11-17


17時
宿にてメールチェック。


18時30分
何時もの店へ。


24時
就寝。


第5日目

7時
起床。

何時ものように身支度を整え、今日は乗船時間まで海で泳ごうと浜へ。

あっという間に時は過ぎ、早く身支度せねばおいて行かれると急いだのが13時。


13時30分
宿のお母さんからも溺れたかと思ったと心配され、簡単な挨拶をして、慌てて船に乗り込む。


14時
出航。

今回はまったく雨のない出張かと思いきや、船が出た途端にスコール。

見送り船も辛そうであった。

部屋に戻り、何時ものように酒を飲む。
一体この数日で何リットルアルコールを飲んだのか…。
父島写真11-18

父島写真11-19

父島写真11-20


第6日目

16時30分
無事、竹芝桟橋着。

会社に電話すると、直帰を拒まれる。


バナースペース

株式会社田中俊行建築空間設計事務所

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