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株式会社田中俊行建築空間設計事務所は、用途・規模・構造を問わず、あらゆる建築作品を設計する事務所です。

第22回渡航2012年12月3日(月)~8日(土)

第1日目

9時
竹芝桟橋着。

この季節は人が少ない。
観光客よりも工事関係者の方が多いように感じる。


9時30分
乗船。

同部屋の人は2人。
どうやら仕事仲間らしい。

一人が父島を偉そうに語る。


10時
出航。

揺れるのを覚悟で準備する。
父島写真22-01

父島写真22-02

父島写真22-03


会社に電話し、何事もないことを確認。
天気も悪く、気持ちの良い船出とはならない。

今日は誘いを断り休肝日。


12時
昼飯はパンとおにぎり。
いつもはカップラーメンだが塩分を控えるため…。

食後、読書をしながら横になる。


13時
少し揺れだした。


14時
結構揺れてきた。


15時
寝ていなければならないほど揺れてきた。


16時
荷物が倒れ、カーテンの滑り音が連続する。
ペットボトル中の水を眺めながら、その水面の揺れを楽しむ。


17時
おそらく今食べないと食べられなくなると思い、おにぎりを2つ腹に詰め込む。

ここからは何もできない状況が続く。


23時
激しい揺れのまま、便所往復。


第2日目

7時
腰が痛くてたまらず、手すりにつかまりながらストレッチ。
父島写真22-04


8時
梯子につかまりながらカップそばをススル。
汁は流しに捨てる。

到着は50分遅れとのアナウンス。
父島写真22-05


10時
少し揺れが収まってきた。


11時
青空と共に揺れが引いて行った。
かなり眩しい日差し、着る物を間違えたかもしれない。
父島写真22-06

父島写真22-07


12時
昼飯を我慢し仕事を始める。
着いて間もなく打合せが始まる予定のためだ。
父島写真22-08

父島写真22-09


12時30分
父島上陸。

いつものお迎えクルーザーは来なかった。
観光客が少ないと、こうもなってしまうのか…?

何時ものように仕事関係者のお迎えに挨拶をし、立ち話をしてから宿へ。


12時45分
ハンプティさんと笑顔で挨拶。

「いつもの部屋でいつも通りね」という会話。
宿主との会話とは思えないがこの感じ覚が、お互いに心地よい。


13時50分
ハンプティさんにクリスマスプレゼントを渡し外出。
荷物を準備していたら、こんなに時間がかかってしまった。

ランニングで山の上の打ち合わせ場所へ。
毎日ランニングしているのがここで役立つとは…。


14時05分
ゼーゼー言いながら打ち合わせ場所へ到着。
最後の坂はかなりきつかった。

到着したが誰もいなかった。
走らなくても良かったのか?


14時10分
島の人々はのんびり笑顔で集まってきて、呼吸が乱れている私を笑った。


15時
現場へ移動。


17時
親分の事務所で打ち合わせ。


18時
本日の業務終了。
暗くなった帰り道ではあったが、寄り道することとする。

夕焼け空の雲は、自由に遊んでいて楽しそうだ。
海面も暗かったのだが、街灯で照らされた海面に目をやると、トビウオと目が合ってしまった。
トビウオもドキッとした感じで、一瞬動きが止まった。

写真を撮ろうとしたら、恥ずかしがって消えていった。


18時30分
会社に電話するのを忘れていた。
歩きながら電話する。


19時
宿に戻り、シャワーを浴びる。


19時30分
夜の街へと足が向かう。

住宅のお施主さんの店で待ち合わせ。
待ち合わせなのに赤ワインを5杯いただく。


20時30分
待ち合わせ相手が到着し、アルコールの勢いもあって話がはずみ、店を閉めて3人で飲みに行こうということになる。


21時
2軒目の店は狭いスペースに押し込まれた。
「男3人でここはないだろう」ということで、数杯飲んで、店を出る。


22時
3軒目の店は、顔なじみの店。


24時
4軒目の店も顔なじみの店。


27時
宿に戻る。
初日から騒ぎすぎたと反省。


第3日目

7時
起床。
寝不足だが船の中で寝すぎたのでチョウケシか…。

いつものとおりにシャワーを浴びて、美味しい朝食を食べて、打ち合わせ準備。


9時
外出。

打ち合わせは近所で助かった。


12時30分
打ち合わせ終了。

そのまま食事に行こうということになり、別のお施主さんの店へ。
午後の検査を30分遅らせてもらうよう電話。


13時30分
検査場所に送ってもらった。
検査だというのに、アルバイトの清掃員が楽しそうに仕事をしている。
まぁ~島だから…ということで。


17時
検査終了。
会社へ電話しながら海岸を歩く。
父島写真22-10

父島写真22-11


18時
私の前に車が止まる。

「お疲れ様です!」と飲み仲間。
私の夜のスケジュール確認。


18時30分
親分と待ち合わせ…と思ったらもう来ていた。
今宵は親分と会食。
注文は「テキトウニ出して」という親分。
最後はフグが出てきた。

島に来てまでフグか…と。
島の人にとってはごちそうであるはずのに~悪いなぁと。


21時30分
親分にお礼を言って別れる。

電話が鳴る。
どこかで監視されているかのようだ。


21時40分
その電話の相手とは「腹いっぱいだから…」という事で、カウンターbarで待ち合わせ。
直ぐに現れ、タラフク飲むこととする。


24時
本日は控えめにして、明日また飲もうという事で別れる。


24時30分
宿に戻り、床に就く。


第4日目

7時
起床。

いつも通り。


8時30分
外出。

今日は残念ながら雨が降るそうだ。
ショートカットトンネルをくぐり、現場へ急ぐ。


9時
現場到着。


12時
昼抜きで仕事。


13時
民宿を建てたいお施主さんと現場視察。
坂の上の敷地は海を一望できる。

整地中なのではあるが、早く建ててあげたいものだ。
父島写真22-12


15時
次の打ち合わせ。
父島写真22-13

父島写真22-14


16時
ちょっとした空き時間に散歩しながら会社に電話。

その後、農協に立ち寄りお土産の物色。
「来てたんですか!」なんて黄色い声。


16時30分
いったん宿に戻り、連絡待ち。


16時45分
早速連絡あり。
外出。


17時
打ち合わせ場所に到着。


18時30分
打ち合わせ終了…と同時にワインで乾杯。


19時
カメ店長の店へ移動。

しかしながら、カメ店長は休みだった。
つまみは大根サラダのみ。


20時30分
次の店へ移動。
予約していたらしい。

ここで新たな仲間と合流する。


22時
混んできたので次の店へ移動。


24時
解散。

3日3晩飲みすぎた。
戻ったら健康診断が待っているというのに…。
帰りの船中は休肝日としようと誓い就寝。


第5日目

7時
起床。

今回の渡航は単調すぎて、夜酒飲むくらいしか変わったことがないか…。
今朝もいつも通りに…と記すしかない。

昨日と違うのは天気が良いことくらいか。
父島写真22-15


10時
荷物をまとめハンプティさんに挨拶。
次回の渡航予定は未定と伝える。

2万円渡すとお釣りは容易されていた。
このお釣りがいつもなくてまた荷物取りに来た時にという感じだったが、今回ははじめから読まれていた。


10時30分
外出して土産を買うとレジの女の子からサービスしてもらった。

喜んで歩いていると親分から電話。
今から迎えに行かせるから来いと…突然のスコールで雨宿りして待つ。
父島写真22-16

父島写真22-17


10時40分
親分と話し合い。

他案件で「観光気分でやってきた設計事務所を怒鳴り付けた」と嬉しそうに話す。
親分は何故か私を評価してくれる。
ありがたい。

悪い事せずに真面目に建築と向き合っているだけなのだが…。
お土産までもらってしまった。
父島写真22-18


12時
車で送ってもらい宿へ。

ハンプティさんからカツサンドをプレゼントされた。
「船で食べて。お茶も入れてあるから」と…ありがたい。


12時30分
民宿を建てようとしているお施主さんの店で最後の食事。

“赤い水” が出てきたので、2杯いただく。

パスタを食し、最後にもう一杯の“赤い水”。

「また来ますから!」と言って別れる。
店の出口まで店員が送ってくれた。

私の背中に何か憑いているのか、なぜか皆が優しくしてくれる。
もう死ぬと思われたか…。


13時40分
二見港でチケットを得る。
乗船開始時刻は過ぎており、もうガラガラ…。
かなり少ないと思われる。

お世話になった方々、仕事仲間、酒を飲んだ方々とあいさつをして乗船する。
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14時
出航。
父島写真22-20

父島写真22-21

見送り船も少し元気がない。
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父島写真22-23

最後のパスタが悪かったか、胃もたれ。
少し横になる。

体調が悪い。
“赤い水”は忘れて、今日は休肝日としようと誓う。

なるべく部屋の外からは出ないように心掛ける。


18時
ハンプティさんからもらったカツサンドを食べる。
とても美味しかった。
…が、また胃もたれか?

横になる。
同部屋の方は一人。


23時
同部屋の方から電気を消すか否か聞かれ、どちらでも結構ですと答える。

そのまま横になっていたが眠れなかった。
この時間くらいから、横になっていないといられなくなってくる。


第6日目

7時
起きたくても起きられない状況であった。
波は高く、風も強いらしい。

船のスタビライザーが壊れていると聞き、なおさら心配は募る。


9時
八丈島あたり、揺れているが腰が痛くて室内でストレッチ。

何も食べる気になれない。


11時30分
房総半島が見えてきた。

少し安心したのか、同部屋の方が話しかけてきた。
どうやらJAXAの人らしい。

これまたすごい人と一緒になったものだ。
話をしていると、衛星の軌跡をチェックする仕事らしく、その速度がいくつで大気圏を脱出できるとかいう話を教えてくれたが、私は速度ではなく加速度ではないかと質問をしたりしてかなり盛り上がった。

おそらく速度が正解らしいのだが、その場合遠心力を使って脱出するのだろう。
久々に物理の問題が頭に浮かんだ。

私は建築か宇宙か迷って建築を選んだ。
この話を聞くと、宇宙の仕事もしてみたかった。
次に生まれ変わったら建築ではなく宇宙の仕事もしてみたいかと…。


12時30分
そんな話をしていると彼が「余ったおにぎり、食べないか」と言って私に渡す。
食べたフリをして食べなかった、胃もたれのため…。


15時
レインボーブリッジが見えてきた。

彼とはあえて名刺交換しなかった。
また会えそうな気がして…彼もそう言っていた。


15時15分
竹芝桟橋着。
こんなに早く着くのは初めて。

私は会社へ向かう事となる。


バナースペース

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