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株式会社田中俊行建築空間設計事務所は、用途・規模・構造を問わず、あらゆる建築作品を設計する事務所です。

第20回渡航2012年6月27日(水)~7月2日(月)

第1日目

9時
竹芝桟橋着。

朝起きてから、渡航準備を手際よくやったものの、何か忘れモノがありそうで心配。
2等船室の乗客数が減らされたそうだが、シーズン真っただ中という事もあり、あふれんばかりの人である。

この船で1等船室が取れなかったのだが、前回の帰りの船で嫌な思いをしたので、たまには特2等船室も良いかと…。

特2等船室とは大部屋に2段ベッドが沢山設置された部屋。


10時
出航。

まぁ、いつも通りなのだが、特2等だからベッド以外に居場所がないのでデッキにて外を眺める。
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会社からの電話もあまりなく、ボーっとしていると、デッキにビニルシートを敷いて座って食事をする観光客が多くいた。

こんな光景、以前なかったはずだが…。

加えてナンパな男だけではなく、ナンパな女性も目に付いた。
最近の若人はこんなものなのか…。
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13時
房総半島に別れを告げると風が強くなってきた。
久しぶりにラウンジへ行き、ノンアルコールジュースを摂取。

今日も休肝日となりそうだ。


13時30分
フラフラしていたがずっと座れなかったので、カップラーメンを立ち食いする。


14時
居場所がないとはこの事で、ベッドに入るしかなくなる。

本を忘れた事に気付く。
やることがないので横になり、数え切れない寝返りで苦しむ。


17時
寝ていられなくなり、再びフラフラする。

やっと空席を見つけ、少し早いがカップラーメンをススル。

以前特2等船室で通っていた頃は、この席をキープするのが楽しかった。
コンセントがある場所ではパソコンを使って仕事もしたし、精神的にも余裕がなかったので、何かと一生懸命だったなぁ~と懐かしく思い出す。

………と思ってパソコンを取りに部屋へ戻り、急ぎ足でそのソファへ戻ると席は埋まっていた。
そうだったよなぁ~と思いながら、他の席はないか…グルリと船内を一周。

一周して席がなく、最初の席に戻ると、偶然空席があった。
コンセントをキープして暇つぶしに仕事をする。


19時40分
気付くと、私の周囲に人がいなくなっていた。
ご年配の観光客は、そろそろ就寝時間なのか。

話は変わるが、この時期に船に乗る人々は、定年退職したご年配の方・時間のある若人・閑散期に内地へ遊びにきていた島の人・あとはお金のある自由人に加え、私のように仕事で渡航する人くらいだ。

若者を見るとそうではないかもしれないが、皆失業中の人々に見えてしまい、「遊んでないで頑張って仕事しろよ」と声をかけたくなる。


20時
島の人にツカマッタ。

一杯だけ付き合って脱出。
せっかくの休肝日が…と思ったのは一瞬で、一杯だけ=休肝日という事にする。


21時
場所を変えて新聞を読む。
酔っぱらいが床に座って騒ぎ出した。
本当に居場所がない。


22時
若い女の子が二人、私の隣を陣取りオシャベリ。
やはり退職して観光できたと嬉しそうに話す。
小さい会社の経営者にとって、この会話は結構イラツク。


23時
そろそろ寝ようか迷う。
何しろ大部屋の2段ベッド上段なので、頻繁にガチャガチャできない。

………と気を遣うのは私だけなのか、隣のベッド上段は若い女性であったが、先ほど歯ブラシセットを取りに戻ると、彼氏なのかナンパされたのか男とベッドでイチャイチャしていた。

そういうことしたければ、特等の部屋へ行ってもらいたいものだ。


23時30分
いくら隣が気を使わない奴らでも、気を遣って部屋に戻るオッサンであった。

就寝といいながら、眠れぬ夜となる。


第2日目

7時
この時間には目覚めていたが、2段ベッド上段のため、降りるのが億劫となり、しばらく横になっていた。


8時
身支度を整え、カップラーメンをススル。
窓から見える景色が眩しい。


8時30分
デッキに出る。
雲が楽しそうに遊んでいた。
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9時
聟島列島が見えてきた。
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今回の渡航はまったく揺れなくすみそうだ。
デッキで横になり日焼けしているお兄ちゃんがいたが、「そんなことしなくても、直ぐ焼けますよ」と言ってやりたかった。


10時
父島列島が見えてきた。
天気が良いので母島も見える。
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11時
二見港が見えてきた。
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今まで何回も渡航してきた中で、最も早く到着しそうだ。
船は止まるような速度となり、港の準備を待っているようだ。
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突然、ウミガメが現れ出迎えてくれた。
気持ちよさそうに泳いでいた。

二見港の近くにロープと浮きでエリアを作り、これが子供たちのプールとなる。
小学生だろうが関係なく、足の届かない海で体育の授業が行われる。
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11時20分
父島上陸。
そのまま適当に挨拶を交わし、常宿へ。
ハンプティさんも、「あら、いらっしゃい」と気の抜けた挨拶。
客扱いされないのが嬉しい。

いつもの部屋なのだが案内もされず、でも一番広い部屋なのである。
今回は若い女性が泊まるようで、誰もいないと思って会社と大声で電話をしていたら、赤い顔をして挨拶された。

「オジサン、少しは気を遣えよ」と思われたか…少々反省。
ハンプティさんも教えてくれれば良いのに…と。


12時
スーパーへ行くとお弁当は無くなっていた。
失敗…外食する時間もない。

酒のつまみに用意したけれど、食べなかった乾きモノとお茶が昼飯となる。
何しろ、午後の打ち合わせ準備を急がねばならない。


12時30分
メールと電話と荷物の片付け。


13時
山の上の現場へ。
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13時30分
打合せ開始。


15時
移動。
とにかくムシムシ熱い。


16時
打合せ完了


16時30分
海へ飛び込む。
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18時
クールダウン成功。
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18時30分
宿へ戻り、メールチェック。


19時30分
夜の街へ。


24時
宴終了。


25時
カメを探しながら床に就く。


第3日目

7時
起床。

良く眠れた感あり。
いつもの通りに風呂に入り、朝食。


9時30分
迎えの車に連れ去られる。
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12時
昼飯の特製カレーが美味かった。


12時30分
午後の現場へ向かう途中、寄り道する私にサメが付き合ってくれた。
私と同じ速度で泳いでくれた。
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そういえば、いつもうるさい鳥が現れない。
私の案内役は、順番制なのか…(笑)。
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13時
現場に到着。

バルコニーで外来種のグリーンアノールというトカゲに出会う。
手摺を使って遊んでいて、私の前で自慢のノドを披露する。


15時30分
解放される。


16時
砂浜を歩く。

雲が自由に遊んでいてうらやましい限り。
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17時
今日最後の打ち合わせ。


19時
宴が始まる。


23時
宴終了。
浜へと向かう。

ウミガメとは遭遇しなかった。
星空は優等生のようであるが、雲は私のように劣等生。
「もう少し奇麗に並べよ」と言われるかもしれないが、「これだけ広い空だから好きなようにさせてくれよ」と言いたいのだろう。


23時30分
宿に戻り就寝。


第4日目

7時
起床。

今日は、仕事を早く終わらせて海に飛び込みたい...。
少し早く風呂に入ると、それに合わせて朝食を支度してくれた。


8時30分
宿を出る。
曇り空の中、トボトボ歩く。
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途中でお迎えの車に遭遇するも断り、山を登る。
坂の途中で野良猫と遭遇。
かなり人相(猫相)が悪い。
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これだけ駆除されていたら、逃げのびる猫はかなり人間を嫌っているだろう。
ニラミが恐ろしく感じるくらい。


9時
仕事開始。

到着と同時に激しいスコール。
幸運だった。


10時30分
現場へ移動。
もう雨はやんでいる。
かなり蒸し暑い。


12時
本日の仕事終了。

夕方に打ち合わせが残るものの、昼からは海へ行こうと思う。
土曜日だから許されるだろう。

現場の人たちと昼飯。
他の客も知り合いばかりで、宴が始まりそうであった。
ビールを2杯だけいただき、ドンブリを食す。


13時
宿に戻り、メールチェック。


14時
海に飛び込む。
スコールがあったせいで海水は冷たく、濁っていて視界が悪い。
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あまり長く泳いでられず、東屋で島の子供が泳ぐ姿を眺める。


15時
再度海に飛び込む。

視界は良くなっていた。
太陽は雲を避けきれず、両者の攻防は続く。

私はそれに付き合いきれず、宿へ戻る。
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15時30分
本渡航最後の打ち合わせ準備。


16時
打合せ場所へ。


18時
打合せ終了。
ビールを二杯いただく。


18時30分
迎えの車有り。
拉致されるかのように移動し、ある店へ。


23時
1次会終了。


24時
2次会終了。
偶然にもカメ店長がやってきて盛り上がってしまった。
明日も島民と約束有。
早く寝なければと、宿へ急ぐ。


25時30分
就寝。


第5日目

7時
起床。

風呂に入ろうとしたら先客有り。
こういうのは初めてだ。


8時30分
荷物をまとめるのを忘れていた。


9時
ハンプティさんから呼ばれた。
どうやらお迎えの車が到着したらしい。


9時10分
車に乗り、島内視察。
ゴツゴツした岩を歩き、案内人から遅れをとる。
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下しか見られず、ヤドカリの赤ちゃんを発見し写真を撮るとさらに遅れる。
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ロッククライミングのようなことまで始めたので、私は怪我をして迷惑をかけるわけにいかないからと断念。

島民には「食べられる、食べられない」が重要で、この風景をそのような目で見ているらしい。
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10時
次の浜へ。
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11時
ウェザーステーションへ。

曇り空を嘆くのではなく、雲の息吹を感じていた。
母島もウッスラしか見えない。
それにしても蒸し暑いなか、ここは気持ちの良い風が流れる。
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11時30分
退散…ようやく一人の時間となる。

まずはお土産を買い、宿に戻る。
宿からスーパーへ行っておにぎりとお茶を購入。
船で食べるカップラーメンも。


12時
浜へ。

日曜日ということもあり、娘に泳ぎ方を教える父親の姿を微笑ましく感じる。
内地であれば、父親は忙しいからスイミングスクールであろう。
その他家族でお弁当を広げて食べていたり、と独りでいる私が恥ずかしくなる。


13時
少し雨が降ってきて、雨宿りも兼ねて東屋へ移動。
人が群がってきたのでその場を立ち去る。
あまりこういうのが得意ではない。


13時30分
会社から連絡あり。
日曜日だというのに…。

電話が終わると、ある方から声をかけられて、秋に依頼する仕事をやってほしいという相談。
少しずつではあるが、仕事を依頼・相談されるようになる。

建築家はどうあるべきか?
内地ではすでに崩壊し、バナナのたたき売りに加え、住宅であってもコンペを催され、建築家を商品化している。

それが嫌で建築家を欲する場所へきたのが5年前だったか…。
最初に、父島の仕事に手を挙げた頃を思い出す。


13時50分
ハンプティさんに別れを告げて乗船。

次回の渡航は9月、その次は12月と予約を入れる。
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14時
出航。
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同部屋の人は私の3倍くらい横幅がある。
何をしている人なのか…。

その他、もう一人は真面目そうな方なので、静かに自分の時間を楽しめそうだ。
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17時
窓の外にはカツオドリの集団…気持ちよさそうに飛んでいる。
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19時
少し横になる。
波はなく、平らな海を進む。


20時
カップラーメンを食す。


21時
横になる。

この船には大親分が乗っているので、あまり外をフラフラできない。
今日こそ休肝日としたい。

知らぬ間に寝ていた。
変な夢ばかりみた。


第6日目

7時
起床。

直ぐに起きてデッキへ。
曇り空ではあるが、波はなく快適だ。


8時
カップラーメンをススル。


9時
仕事仲間と挨拶、立ち話。

もう伊豆七島近郊である。
明日からは社内の体制に変更があるので、戻ってから段取りよく仕事をせねばならない。

その頭の整理をするので、このあと部屋からはでないだろう。
仕事モード全開となるため、今回の父島出張日記はこれにて終わりとする。


15時30分
竹芝桟橋着。

そのまま会社へ急いで戻る。


バナースペース

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